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AI活用2026.07.01更新 2026.07.17

中小企業の生成AI 情報管理・社内ルールの作り方

生成AIの情報管理とは、「入れてよい情報・だめな情報」の線引きを決めて、社内で守れるようにすることです。その第一歩は、線引きを一枚のルールにまとめること。難しい規程より、現場が毎日見て守れる短いルールのほうが、中小企業では事故を防ぎやすくなります。AIツールに入力したデータがどう扱われるかは各サービスの規約や設定によって異なるため、ツールを選ぶ際と定期的な見直しの際に、公式の最新情報を確認することも欠かせません。

Summary / この記事の要点

情報管理は「入れてよい情報・だめな情報」の線引きを一枚のルールに決めることから始まる。

短いルールに書くのは4項目。使ってよい場面/入れない情報/出力は必ず確認/困ったときの窓口。

各サービスのデータ扱いは規約や設定で変わる。最新の公式情報を定期的に確認する。

まず決めるのは「入れてよい情報の線引き」

「入れてよい情報の線引き」とは、生成AIのツールに入力してよい内容とそうでない内容を、あらかじめ決めておくことです。「どのツールを使うか」より先に「何を入れるか」を決める理由は、一度入力した情報がどう扱われるかは自分たちでは制御できないからです。サービスごとの規約や設定によって扱いは変わり、また変わることもあるため、入れる前に判断できる基準を持っておく必要があります。

入れてよい情報の例は、社外に出しても問題のない内容です。公開済みの資料、一般的な業務知識、特定の個人や会社が特定できない情報などが当たります。逆に入れない情報の代表は、顧客の氏名や連絡先、取引内容といった個人情報、まだ公表していない価格や計画、契約内容、取引先から受け取った秘密情報などです。

この線引きを最初に決める理由は、ルールがなければ人によって判断がばらつくからです。「たぶん大丈夫だろう」の積み重ねが事故につながります。難しい規程を作るより、「これはOK、これはNG」を一行ずつ書いた短い一覧のほうが、現場は日々の判断がしやすくなります。

入れてよい情報・入れない情報

扱い
入れてよい情報公開済みの資料、一般的な業務知識、特定の個人や会社が分からない情報
入れない情報顧客の氏名・連絡先・取引内容、未公表の価格や計画、契約内容、取引先から受けた秘密情報

短い社内ルールに必ず書く項目

社内ルールに最低限書いておきたい項目は四つです。(1)使ってよい場面(どの業務でどのツールを使えるか)、(2)入れない情報(顧客の個人情報、未公開の数字や計画、取引先から受けた秘密情報など)、(3)出力は必ず確認する(生成AIは間違えることがあるため、人が内容を読んで判断する)、(4)困ったときの窓口(誰に聞けばいいかを一人決めておく)。この四つが入っていれば、現場は日々の判断ができます。

ルールは短く、一枚に収めます。長い規程は読まれません。「入れない情報リスト」を箇条書き五つ以内で書き、使ってよい業務の例を二、三個添えるだけで多くの場合は足ります。難しい法律用語を使わず、現場の言葉で書くのがコツです。

「困ったときに誰に聞くか」を決めておくことも、実は重要です。判断に迷ったとき、聞ける相手がいないと手が止まるか、あるいはその場の判断でそのまま進んでしまいます。最初のうちは社内の一人をAIツールの担当として決め、迷ったらその人に相談する体制をつくっておきます。

短いルールに書く4項目

使ってよい場面

どの業務でどのツールを使えるか

入れない情報

顧客の個人情報、未公開の数字や計画、取引先から受けた秘密情報など

出力は必ず確認

生成AIは間違えることがあるため、人が読んで判断する

困ったときの窓口

迷ったら誰に聞けばいいかを一人決めておく

無料版と業務向けの違い

ChatGPTをはじめとした生成AIの多くは、個人向けの無料プランと、ビジネス向けの有料プランを用意しています。この二つは、入力したデータの取り扱いが異なる場合があります。一般的に、業務向けのプランは入力内容をモデルの学習に使わない設定が標準になっていたり、管理者が設定を一括で管理できたりするケースがあると言われています。ただし、実際の扱いはサービス・契約内容・プランの種類によって変わります。必ず各サービスの最新の利用規約やプライバシーポリシー、ヘルプページを直接確認してください。

無料プランであっても、設定から「入力データをサービス改善に使用しない」というオプトアウトができる場合があります。ただし、そのような設定が存在するかどうか、どの範囲に効くかは、サービスごと・時期ごとに変わります。本記事執筆時点の情報もすぐに変わり得るため、「今自分が使っているサービスの規約は何と書いてあるか」を、自分で確認する習慣を持つことが重要です。

業務で使うツールを選ぶ際は、価格や機能だけでなく、データの取り扱い方針を確認しておくと安心です。「入力した内容はどう扱われるか」「管理者が一括で設定できるか」「ログインアカウントを会社で管理できるか」などを確認の観点にできます。いずれも、各サービスの公式サイトや規約が一次情報です。

扱いは契約・プランで変わる

注意

扱いは契約・プランで変わる

入力データの扱いは、サービス・契約内容・プランの種類によって変わり、時期によっても変わります。各サービスの最新の利用規約やプライバシーポリシー、ヘルプページを直接確認してください。

ルールを形だけにしないコツ

ルールが形だけになる理由は、難しく長くなりすぎて誰も読まなくなることです。一枚で収まる分量を守り、使う業務の具体例を一つか二つ添えるだけで読まれやすくなります。「議事録の要約はOK、顧客の氏名と住所は入れない」のように、具体的な仕事の場面で書くと現場はルールを覚えやすくなります。

ルールは配って終わりにせず、使い始めのときに一度、声で説明する機会をつくります。「こんな使い方はいい、これはだめ」を実際の操作を見せながら話すと、文字を読むより伝わりやすいです。月に一度の短い集まりで、使い方の疑問や「これはどうすればいい」という声を拾う場を設けると、ルールの抜け穴や現場の困りごとが見えてきます。

ルールは、新しいAIサービスが社内に入るタイミングや、半年から一年に一度を目安に見直します。使えるサービスが増えたり、規約や機能が変わったりすれば、ルールも更新が必要です。完璧なルールを最初から作ろうとせず、「まず使い始めて、問題が出たら直す」という姿勢で回したほうが、結果的に事故を防ぎやすくなります。

ルールを形だけにしないために

一枚に収める(長い規程は読まれない)

使う業務の具体例を一つか二つ添える

配って終わりにせず、使い始めに一度、声で説明する機会をつくる

新しいサービスが入るときや半年〜一年ごとに見直す

Next / 次の一手

生成AIの情報管理は、完璧な規程を作ることより、現場が守れる短い一枚を決めて使い始めることが先です。「入れてよい情報・だめな情報」の線引き、使ってよい場面、出力の確認、困ったときの窓口。この四つを書いておくだけで、多くのつまずきを防げます。各サービスのデータ取り扱いは規約や設定によって異なり、また変わることがあるため、最新の公式情報を定期的にご確認ください。センテ株式会社は中四国の中小企業向けに、社内ルールのひな形づくりから現場への周知・定期見直しまで、実務の中でAI活用を学んできた担当がお手伝いします。まずは一枚のルールから、一緒に始められます。

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